味の素(株)と(株)ブリヂストン
バイオマス由来※1の合成ゴムを共同開発
世界最先端の発酵技術を新分野に応用
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※1:バイオマス… |
再生可能な植物由来の有機資源。バイオマス原料に含まれる炭素は、植物が成長過程で(大気中から)吸収したCO2に由来するため、バイオマスを使用しても大気中のCO2を増加させない(カーボンニュートラル)とみなせる。 |
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味の素株式会社(本社:東京都中央区、社長:伊藤雅俊、以下「味の素社」)と株式会社ブリヂストン(本社:東京都中央区、CEO:津谷正明、以下「ブリヂストン」)は、バイオマスから発酵技術により製造される新しいゴム原料、「発酵イソプレン※2」による合成ゴムを共同開発しました。両社はこの「発酵イソプレン」を用いたタイヤ用合成ゴムの実用化を目指し、共同研究を進めていきます。
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※2:イソプレン… |
植物によって作られる成分で、揮発性の高い液体。天然ゴムは、イソプレンが多数つながったポリイソプレンを主成分としている。 |
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ゴムには、主にゴムの木から抽出される「天然ゴム」と原油から生成される「合成ゴム」があります。世界的な自動車需要の増加などに伴い、ゴムの需要は年々増加していますが、天然ゴムは、原料に限りがあることから生産量の拡大が難しくなっています。これを部分的に代替できる合成ゴムの主な中間原材料である石油由来のイソプレンの供給量にも限りがあり、その供給を拡大することが課題となっています。
そこで両社では、この課題に取り組むべく、2011年6月に新しいゴム原料及びそれを用いた合成ゴムの共同開発についての共同研究契約を締結し、研究を行ってきました。この度、味の素社がバイオマスから発酵法でイソプレンを試作、ブリヂストンが重合触媒技術を用いて合成ゴム(ポリイソプレン)を試作することに成功しました。ブリヂストンは、ゴムの主要用途であるタイヤの世界最大の供給メーカーであり、世界各国に生産拠点を持っているだけでなく、最先端の重合触媒技術によるポリマー合成に強みを持っています。味の素社は1957年以来、50年以上にわたり発酵法によるアミノ酸の生産を行っている世界一のアミノ酸メーカーで現在の生産量は100万トン規模であるだけでなく、最先端の発酵技術を持っています。両社はこの強みを活かし、バイオマス由来の合成ゴムを開発し、将来、合成ゴムの安定的かつサステナブルな原料確保と生産に繋げ、ゴム資源の多様化へ貢献していきます。
当社は、21世紀の人類社会の課題である「地球持続性」「食資源」「健康な生活」の実現に、事業を通じて貢献することを目指しています。その実現のために、当社は、先端バイオ技術を活かし、低資源利用発酵等の環境負荷を低減した発酵技術の開発・導入を進めています。今回の「発酵イソプレン」の開発は、石油化学由来原料をサステナブルなバイオ由来の原料に代替することにより、低炭素社会および持続可能な資源循環型社会の実現を目指す取組みの一つです。
今後、両社は、「発酵イソプレン」について、2013年度を目処に事業化可能性の判断を行う予定です。
味の素株式会社 概要
(1) |
代 表 者 |
: |
取締役社長 伊藤雅俊 |
(2) |
所 在 地 |
: |
東京都中央区京橋1−15−1 |
(3) |
設 立 |
: |
1925年12月17日(創業:1909年5月20日) |
(4) |
売 上 高 |
: |
1兆1,973億円(2012年3月31日現在) |
(5) |
従業員数 |
: |
28,054名(2011年10月1日現在) |
(6) |
事業内容 |
: |
調味料、加工食品、アミノ酸、医薬品、化成品の製造・販売 |
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株式会社ブリヂストン 概要
(1) |
代 表 者 |
: |
代表取締役CEO 津谷正明 |
(2) |
所 在 地 |
: |
東京都中央区京橋1−10−1 |
(3) |
設 立 |
: |
1931年3月1日 |
(4) |
売 上 高 |
: |
3兆243億円(2011年12月31日現在) |
(5) |
従業員数 |
: |
143,124名(2011年12月31日現在) |
(6) |
事業内容 |
: |
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「タイヤ部門」タイヤ・チューブの製造・販売、タイヤ関連用品の販売及び自動車整備・補修
「多角化部門」化工品、スポーツ用品、自転車の製造及び販売、その他各種事業など
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報道関係の方向けお問い合わせ先:pr_info@ajinomoto.com
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