2012年4月16日
〜アミノ酸技術を活用したがんのリスクスクリーニング〜
婦人科がんの検査を5月より開始
 味の素株式会社(社長:伊藤雅俊 本社:東京都中央区)は、臨床検査会社の株式会社エスアールエル
(社長:小川眞史 本社:東京都立川市、以下 SRL社)と婦人科がん種(子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がん)のリスクスクリーング検査※1を5月より開始します。
 当社はSRL社と共同で、血中アミノ酸濃度バランスの変化を解析・指標化し健康状態や疾病リスクを明らかにする「アミノインデックス技術」を用いたがんのリスクスクリーニング検査サービスを、2011年4月より予防医療領域で展開してきました。現在、この検査サービスでは胃がん、肺がん、大腸がん、前立腺がん[男性のみ]、
乳がん[女性のみ]の5種のリスクスクリーニングを行っています。このたび、婦人科がん種が加わり、1回の採血で合わせて6種のがんのリスクスクリーニング検査が可能になります(男性4種、女性5種)。

 当社は昨年11月に、横浜市立大学附属病院産婦人科(神奈川県横浜市)の宮城悦子准教授、沼崎令子講師、平原史樹教授を中心としたグループと共同で、多施設における大規模試験を実施しました。その結果、3種の婦人科がん*の早期発見におけるこの検査法の有用性が検証されました。
 (参照:人間ドック26(5):749−755(2012)、http://www.ajinomoto.co.jp/press/2011_11_01.html
 婦人科がん、特に子宮体がんと卵巣がんの患者数は少子化、晩婚化、食生活の変化などによりここ30年間で大幅に増加しています。また、これまで卵巣がんは早期発見が難しいとされてきました。
アミノインデックス®※2は1回の採血で簡便に検査を行えることから、がんのリスクスクリーニング検査によりこれらのがんの検診受診率の向上や早期発見、更には医療費の抑制につながる可能性も期待されます。

 この事業において、SRL社は医療機関で採取された血液のサンプルを集荷、アミノ酸分析、検査結果の医療機関への返却を行い、当社はSRL社で分析されたアミノ酸データの解析を行い、がんに罹患している確率を算出します(参考資料3参照)。

※1    リスクスクリーニング検査は、健常に生活をしている人の中から病気などのリスクの高い人を篩い分けする検査です。
※2    血液中の各種アミノ酸濃度から、健康状態や疾病の可能性を明らかにする技術を活用した解析サービス。

* 婦人科がんでは、子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がんのいずれかのがんであるリスクについて予測することができますが、それぞれのがん種のリスクについては判別できません。

 

 

■経緯
2010年11月   SRL社とアミノインデックス®の共同事業化契約を締結
2011年4月 「アミノインデックス技術」によるがんリスクスクリーニングの検査サービスを予防医療領域で開始(胃がん、肺がん、大腸がん、前立腺がん[男性のみ]、乳がん[女性のみ])

■健康人と婦人科がん患者の血中アミノ酸濃度バランスの比較

 

■株式会社エスアールエル 概要
(1) 社   名 株式会社エスアールエル(英文表記 SRL, Inc.)
(2) 代 表 者 代表取締役社長 小川 眞史(おがわ しんじ)
(3) 設   立 1970(昭和45)年6月16日
(4) 所 在 地 東京都立川市曙町二丁目41番19号
(5) 資 本 金 11,027百万円(2011年3月31日現在)
(6) 従業員数 2,103名(2011年3月31日現在)
(7) 事業内容 受託臨床検査事業、滅菌・院内物流管理**、治験(医薬品開発)支援**、その他ヘルスケア関連事業** (**は関係会社)

 

 

■5年生存率:治療後に5年間生存している割合

 

■わが国の子宮頸がん検診の課題:各国の子宮頸がん検診の受診状況

 

 

■アミノインデックス®事業スキーム

 

報道関係の方向けお問い合わせ先:pr_info@ajinomoto.com
 
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