2011年9月14日

味の素株式会社
味の素製薬株式会社
骨粗鬆症治療薬「アクトネル®」後発品の特許侵害訴訟の提起について
 味の素株式会社(社長:伊藤雅俊、本社:東京都中央区)と味の素製薬株式会社(社長:豊田友康、本社:東京都中央区)(以下まとめて、当社)は、特許第4481368号(以下、本件特許)に基づき、骨粗鬆症治療薬
「アクトネル®」(一般名:リセドロン酸ナトリウム水和物、以下「アクトネル」)について、2011年6月に後発品
『リセドロン酸ナトリウム錠2.5mg「マイラン」』を発売したマイラン製薬株式会社に対し、その製造販売の差止等を求める訴訟を、本日東京地方裁判所に提起しましたのでお知らせします。

 味の素株式会社は本件特許を有し、味の素製薬株式会社は本件特許に係る独占的通常実施権を有しており、「アクトネル」の製造販売元となっております。当社は、マイラン製薬株式会社による「アクトネル」後発品製剤の日本における製造販売は、本件特許を侵害するものと考えます。「アクトネル」後発品については、2011年1月に製薬企業17社が製造販売承認を取得しましたが、うち16社は薬価収載を見送りました。マイラン製薬株式会社は「アクトネル」後発品を発売したため、このたびの提訴に至りました。

 当社は、知的財産権を重要な経営資源の一つと位置づけています。当社の知的財産権を侵害する行為に対しては、今後も毅然とした対応をして参ります。


 ●骨粗鬆症について
 骨粗鬆症は「骨強度の低下を特徴とし、骨折のリスクが増大しやすくなる骨格疾患」と定義されており、特に女性の患者さんが多くを占めます。高齢化の進展とともに骨粗鬆症患者数は増加しております。脊椎や大腿骨頸部等での骨折が生じやすく、場合によっては寝たきりの状態につながりかねないことから、骨粗鬆症に対する対策は医療のみならず社会的にも重要な課題と近年認識されています。

 ●リセドロン酸ナトリウム水和物について
 リセドロン酸ナトリウム水和物は世界100カ国で承認され、骨粗鬆症治療に幅広く用いられている第三世代のビスフォスフォネート製剤です。本剤の日本における事業化権(特許、商標などを含む)は味の素グループが有しており、味の素製薬(株)(製造)とエーザイ(株)(販売)からは「アクトネル」、武田薬品工業(株)(製造・販売)からは「ベネット」の製品名で共同販売されています。本剤は、臨床試験において骨粗鬆症による椎体骨折発生頻度の有意な抑制効果が確認され、骨粗鬆症治療に幅広く使われています。
 ※破骨細胞の働きを抑えることにより骨吸収を抑制することで骨密度を増加させ、骨粗鬆症による骨折を抑制する効果をもつ製剤。

本件についてのお問い合わせ先
味の素株式会社
広報部 PRグループ
TEL:03−5250−8180
e-mail:pr_info@ajinomoto.com
味の素製薬株式会社
経営企画部 広報・IRチーム
TEL:03−6280−9802
FAX:03−6280−9912
 
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