味の素株式会社（社長：山口範雄、本社：東京都中央区）と、カルピス株式会社（社長：石渡總平、本社：東京都渋谷区）は、株式交換によりカルピス株式会社を味の素株式会社の完全子会社とすることに合意し、本日株式交換契約を締結しました。
１. 背景と目的
近年両社の属する食品業界を取り巻く経営環境は、国内外とも大きく変化しており、従来にも増して消費者へ付加価値の高い製品・サービスを提供することが求められています。
こうした環境の下、味の素(株)は、グループの中長期経営計画「 」において、健康事業を成長の柱の一つに掲げています。本件を通じて、カルピス(株)が持つ健康イメージのあるブランド、飲料事業基盤および乳酸菌・微生物活用技術を取り込むことにより、更なる味の素グループの健康事業の拡大を目指していきます。
一方、カルピス(株)は、「乳性飲料」と「健康機能性飲料・食品」のグローバルな展開による付加価値型企業の実現を目標に、企業価値の向上を目指しています。こうした中、カルピス(株)は、味の素(株)との資本関係強化によって、味の素(株)の事業基盤をこれまで以上に活用することが可能となり、カルピス(株)の更なる成長に資すると考えています。
両社は長年の信頼関係を背景として、今回の株式交換により、長期ビジョン・戦略の共有化を行い経営の意思決定をスピードアップするとともに、効果的に両社の経営資源を戦略分野に投入していくことが可能になります。さらに両社は、アミノ酸・乳酸菌等微生物活用技術およびその他経営資源を統合・活用していくことで健康価値のある製品・サービスの提供を拡大、加速していきます。また、広く海外への展開も視野に入れ、お客様の“食”と“健康”に貢献する企業グループを目指します。
２.期待されるシナジー
本株式交換により、両社は以下のようなシナジーを想定しています。
（１）健康機能性飲料・食品分野での協業
（２）海外事業での協業
（３）研究開発
（４）「カルピス」ブランドの活用
（５）カルピス(株)既存事業の強化
（６）統合による共通経費削減
これらのシナジーの早期実現に向け、直ちに両社によるシナジー検討委員会を発足し、具体的な検討を開始します。
３．株式交換後のカルピス(株)について
カルピス(株)は、今後も独立の株式会社として存続し、当面は現経営陣による経営体制を維持します。
４．株式交換の概要
１）株式交換比率
カルピス(株)の普通株式１株に対して、味の素(株)の普通株式０．９５株を割当てます。
本件におけるプレミアムは、６月６日を基準日とした場合、基準日株価の比率に対して２１．２％、
１ヵ月平均株価の比率に対して２２．９％、３ヵ月平均株価の比率に対して２４．０％となります。
２)株式交換の日程
株式交換決議取締役会（両社）・株式交換契約締結
株主総会基準日（カルピス(株)）
株式交換承認株主総会（カルピス(株)）
株券上場廃止日（カルピス(株)）
株式交換の効力発生日 |
平成１９年６月１１日（月）
平成１９年６月３０日（土）
平成１９年８月２９日（水）（予定）
平成１９年９月２５日（火）（予定）
平成１９年１０月１日（月）（予定） |
５． 両社の概要
味の素株式会社（連結ベース）
| (１)商号 |
味の素株式会社 |
| (２)事業内容 |
調味料、加工食品、冷凍食品、油脂、コーヒー類、飲料、チルド乳製品、アミノ酸、甘味料、化成品、医薬品、医療食品等の製造および販売ならびにその他の事業活動 |
| (３)設立年月日 |
大正１４年１２月１７日 |
| (４)本社所在地 |
東京都中央区京橋一丁目１５番１号 |
| (５)代表者 |
取締役社長 山口 範雄 |
| (６)資本金 |
７９,８６３百万円（２００７年３月期） |
| (７)売上高 |
１,１５８,５１０百万円（２００７年３月期） |
| (８)経常利益 |
６１,５８９百万円（２００７年３月期） |
| (９)決算期 |
３月３１日 |
| (１０)従業員数 |
２４,７３３名（２００７年３月期） |
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カルピス株式会社（連結ベース）
| (１)商号 |
カルピス株式会社 |
| (２)事業内容 |
飲料、健康機能性飲料・食品、乳製品、酒類、飼料添加物等の製造および販売ならびにその他の事業活動 |
| (３)設立年月日 |
大正６年１０月１３日 |
| (４)本社所在地 |
東京都渋谷区恵比寿南二丁目４番１号 |
| (５)代表者 |
取締役社長 石渡 總平 |
| (６)資本金 |
１３,０５６百万円（２００６年１２月期） |
| (７)売上高 |
１２０,４４５百万円（２００６年１２月期） |
| (８)経常利益 |
５,４２６百万円（２００６年１２月期） |
| (９)決算期 |
１２月３１日 |
| (１０)従業員数 |
１,３３０名（２００６年１２月期） |
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※なお、詳細な開示情報は、ＴＤＮｅｔおよび東京証券取引所ホームページ上に公開しています。
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