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2007年4月24日 |
海外工場で初、インドネシアの基幹工場にコンバインド発電設備を導入 −CO2の排出量を20%削減−
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味の素株式会社(社長:山口範雄 本社:東京都中央区)は、うま味調味料「味の素®」や風味調味料などを生産するインドネシアの基幹工場(所在地:インドネシア国 東ジャワ州 モジョケルト)に、排熱回収によってエネルギー効率を高めたコジェネレーションシステム(コンバインドシステム)を導入し、2007年4月より稼動を開始しました。これにより、従来の設備に比べ、CO2を約20%削減する見込みです。
味の素グループでは、環境ビジョンに「味の素グループ・ゼロエミッション」を掲げ、あらゆる事業領域から発生する環境負荷を極小化すべく、資源を最大限に活用する技術や仕組みの開発に取り組んでいます。中でも最重要の環境課題である地球温暖化防止に向け、環境負荷の大きい発酵関連の生産部門においては、環境への貢献度の高いコジェネレーションシステムの導入を積極的に進めています。
今回導入したシステムは、7,000kw級のガスタービンを主機とする天然ガス焚きのガスタービン発電設備と、排熱回収ボイラー、蒸気タービン発電設備から構成される、熱効率の高いコンバインドシステムです。このシステムにより発生する12,000kwの電力と毎時55トンの蒸気は、工場内の生産設備に全量供給され、総合効率90%以上で運転するとともに、同工場全体のCO2排出量を、従来の設備(燃料源:重油と天然ガスを併用)に比べ約20%削減します。また、同時に低NOx燃焼器の採用によりNOx発生量を最小限に抑えます。
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 ガスタービン発電設備 |
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 排熱回収ボイラー |
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 蒸気タービン発電設備 |
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2005年度における味の素グループのCO2排出量は約230万トンで、当該インドネシア工場の排出量は、その約1割に相当します。インドネシアをはじめ事業成長が見込まれる東南アジア地区におけるCO2排出量の増加抑制は味の素グループにとって重要であり、今後も、工場の立地や製造品目など様々な条件を考慮しながら、環境に配慮した設備の設計及び導入に努めます。 |
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*導入設備について:
・ガスタービン発電設備・蒸気タービン発電設備の供給:
川崎重工業株式会社のマレーシア現地法人
・ボイラー、補機類一式の調達及び工事:
インドネシア現地エンジニアリング会社
*コジェネレーションシステムとは:
ひとつのエネルギー源から二つ以上の有効なエネルギーを取り出して利用するシステムで、エンジンやタービンなどによって発電すると同時に、稼動時に発生する廃熱を回収して再利用することで、電力と熱の合計で70〜90%と、高いエネルギー効率を得ることができる。エネルギー量に対してCO2排出量が少ないことから、環境配慮型設備として導入が進んでいる。
*コンバインドシステムとは:
燃料をガスタービン発電機に導入して、高温高圧の燃焼ガスで発電し、その比較的高温の排ガスを排熱回収ボイラーに導き熱回収し、そのボイラーで発生した蒸気を使って蒸気タービン発電機で2重に発電を行う。通常のコジェネレーションシステムに比べ、2重に発電を行うため熱効率が高い。
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