2005年1月31日
味の素 川崎事業所を再構築
2010年までに総額約400億円投資、神奈川県に助成申請
先端技術研究開発拠点、都市型生産工場として再開発

 味の素株式会社(社長:江頭邦雄 本社:東京都中央区)は川崎事業所(神奈川県川崎市川崎区)に2005年〜2010年に総額約400億円の投資を行い、先端技術開発拠点、都市型工場として再開発します。これにあたり、神奈川県産業集積促進方策の助成制度申請を本日行いました。

 川崎事業所は神奈川県を発祥地とする当社にとって国内最大の事業所であり、現在2工場、6研究所、4センターがあります。同事業所は「ほんだし」「Cook Do」等調味料や各種アミノ酸を主要生産品目とし、また食品、アミノ酸、医薬などの研究・開発の拠点でもあり、グローバルに事業展開する味の素グループの“食品とアミノ酸の研究・開発・生産のセンター”として約4000名の従業員が勤務しています。

 当社では、昨年90周年を迎えた最も歴史のある同事業所を、再構築を進めながら、研究・開発・生産一体のものづくりの拠点として、今後とも成長、発展させることを目指しています。
 研究開発に関しては、味の素グループの世界の拠点とすべく、食品研究開発新棟(仮称)を皮切りに食品・アミノ酸・ライフサイエンスに関する研究棟を新設します。これにより「アミノ酸」「健康」「環境」の3領域を中心に食品とアミノ酸を主力とする独自性ある技術を駆使し、“世界の人々の健康と持続循環社会の実現に貢献する研究開発”をすすめます。
 生産に関しては、“新製品・市場志向の高収益型工場”、“ストロングNo.1の競争力と商品開発力を持つ工場”として再構築を図るとともに、“ せる工場”即ち消費者の方々とのコミュニケーション拠点として地域との共生を目指します。投資の内訳としては、研究開発施設に約170億円、生産施設に約230億円を2010年までに予定しています。
【参考資料】
川崎事業所沿革 川崎事業所概要
1909 「味の素」一般発売開始(創業) ◆所在地:川崎市川崎区鈴木町1−1
  (葉山工場で生産開始) ◆敷地面積:約10万坪(350,000m2)
1914 川崎に工場を建設し、「味の素」生産開始 ◆従業員数:約4000名
1956 中央研究所の設立   社員1600名 関係会社・パート等2400名
  医薬用アミノ酸生産開始 ◆生産品目:約1800アイテム
  (世界初のアミノ酸輸液を開発)   川崎第2工場:調味料(「ほんだし」、「Cook Do」等)
1960 「味の素」の製法を抽出法から発酵法に転換   川崎第1工場:アミノ酸(食品用、香粧品用、医薬用)
1970 「ほんだし」発売・生産開始 ◆研究所・センター
1971 アミノ酸系界面活性剤開発、生産開始   ライフサイエンス研究所 知的財産センター
  (世界初の弱酸性石鹸誕生に貢献)   健康基盤研究所 生産技術開発センター
1978 「Cook Do」発売・生産開始   食品研究所 商品開発センター
1999 HACCP承認取得(「Cook Do」工場)   アミノサイエンス研究所 国際生産推進センター
2001 ISO14001(環境)認証取得   発酵技術研究所  
2002 川崎物流センター完成   医薬研究所  
2003 ISO9001認証取得(調味料・食品)  

再構築内容
●総投資額約400億円(2005−2010年 6ヵ年)
【内訳】研究・開発施設:約170億円 生産施設:約230億円
●投資内容とスケジュール
【案件】 【金額】 【完工スケジュール】
(1)食品研究開発新棟  約50億円  2006年
(2)調味料新工場 約70億円 2007〜10年
(3)アミノ酸液新工場 約60億円 2008〜10年
(4)新研究棟  約120億円  2008〜10年
(アミノ酸・ライフサイエンス関連)
(5)調味料工場の再構築 約100億円 2006〜10年
●神奈川県への助成申請 約50億円
戻る