1908年(明治41年)東京帝国大学の池田菊苗教授は、アミノ酸の一つであるグルタミン酸が昆布のうま味成分であることを突き止め、これを調味料として利用することを考え、そして保存安定性の高いナトリウム塩の形にしたグルタミン酸ナトリウムの製造方法を発明し、特許権を得ました(特許第14805号、明治41年)。このグルタミン酸ナトリウムがうま味調味料「味の素」です。この発明により、池田菊苗博士は、我が国の工業所有権制度創設百周年記念の際(1985年4月)に、十大発明家の一人に選ばれました。歴史的な発明者の中から永久にその功績をたたえるにふさわしい方々として、木製人力織機を発明した豊田佐吉氏や養殖真珠を発明した御木本幸吉氏らと共に、1985年4月18日から、池田菊苗博士のレリーフが特許庁に展示されております。日本の十大発明家については、特許庁のホームページや、特許庁企画の高校生向けの副読本「特許から見た産業発展史(p.78、79)」や一般向けの本「工業所有権標準テキスト〜特許編〜(p.19、20)」などで紹介されています。また、池田菊苗博士がうま味を発見した経緯などが、うま味調味料協会のホームページで紹介されております。
2002年4月から、新たにうま味調味料「味の素」の発売当初のパッケージなどのパネルが、池田菊苗博士のレリーフに追加展示され、より分かり易くなりました(資料1、2参照)。レリーフ及びパネルは、特許庁1階ロビーに展示されております。
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