2000年4月
生活習慣病の予防を目指した
栄養・健康科学研究体制の整備と重点強化の件
 味の素株式会社は、"食"と"健康"への貢献を企業理念として掲げ、「食品・アミノ酸系の日本から出発した世界企業」を目指しています。

 この度、弊社は、生活習慣病の予防による健康維持に役立つ食品の開発をめざし、(1)アミノ酸の新機能探索・発掘  (2)新規天然素材の機能性探索・発掘  を行なう「栄養健康科学研究班」を研究開発部門の組織として2000年4月1日、設置しました。

「栄養健康科学研究班」では、俗流の健康栄養情報の氾濫する中、厳密な科学的検証に耐え得て、効果の実感が期待できる、グローバルに通用する高付加価値のある食品素材候補として、「アミノ酸」及び「天然素材」を対象に素材の新機能の早期発見をめざします。 昨年11月栄養生理分野の権威でもある高橋教授(当時)を東京大学から研究指導者として迎えており、今般顧問としては初めて研究班長を委嘱しました。 基盤・応用研究の充実により、研究開発成果の早期創出を進めていきます。

 生活習慣病は、加齢にともない、人により様々な時期に発症することが知られていますが、それをできるだけ遅くすることが「生活習慣病の予防」です。  弊社では生活習慣病に陥る前に現れる生理的変化、即ち「先行病態」を見いだし、「疾病」への進行をアミノ酸、天然素材などの食品成分により遅延させる方法論を開発します。  生活習慣病としては、一般的な肥満症、高血圧、糖尿病、動脈硬化症などを想定しており、研究の進捗状況に応じて適宜ターゲットを設定します。
「栄養健康科学研究班」概要
1.栄養健康科学研究班長
高橋 迪雄 (弊社顧問)
2.班の体制
約20名
スタートは社内研究員で発足しますが、必要に応じて国内外、社内外の英知を集めることを考えています。
3.研究施設
研究拠点は中央研究所におき、栄養健康科学研究施設を新設予定費用は約6億円
4.研究内容
栄養生理チーム:栄養生理研究を応用した評価系の開発と応用
素材探索チーム:アミノ酸、天然素材の機能性発掘
以  上