味の素グループ 統合報告書2018
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12成長投資と株主還元3財務の健全性4ステークホルダーとの対話5財務人財の育成18* Contract Development & Manufacturing Organization (開発・製造受託会社)ROE向上と営業キャッシュ・フロー最大化ASVを通じた価値創造のために財務担当役員として重視していること取締役 専務執行役員栃尾 雅也ASVを通じたサステナブルな成長の実現に向けて 味の素グループはASVによる価値創造を通じて、社会課題の解決に貢献し続け、経済価値を創出しています。それを原資として、成長投資や構造改革等へ再投資するASV価値創造サイクルにより、サステナブルな利益成長と株主還元の拡充を実現していきます。2017年度総括と2018年度以降の目指す姿 17-19中計の初年度となった2017年度は、親会社の所有者に帰属する当期利益の伸びによってROEが9.7%となり、17-19中計最終年度に掲げるROE目標9.8%をほぼ達成しました。ROA(事業利益ベース)については7.0%となり、前年度比0.4ポイントのマイナスとなりました。食品の調味料、加工食品やライフサポート、ヘルスケアのCDMO*事業が貢献した一方、日本のコーヒー類とタイの缶コーヒー、米国の冷凍食品事業に課題があり、事業利益は973億円と、2017年度予想の1,020億円に対し未達となりました。これらの課題事業については、2018年度の1年間で改善を図るべく、具体的な打ち手を実行しています。また、原材料の調達や低資源利用発酵技術を用いた生産等による継続的なコスト削減に取り組み、2017年度は前年度比約45億円のコスト削減を実現しました。2020年度目標を2.5%(対売上高)と掲げているグループ共通費については、基幹システムの更新や日本での「働き方改革」への先行投資により、2017年度は3.2%と前年度比横ばいとなりましたが、業務プロセスの見直しや関係会社を含めたコーポレート機能の集約化といった抜本的な施策も組み合わせて、目標達成を目指します。 事業利益は、17-19中計より1年遅れでの実現に向け、好調事業の継続的拡大と同時に課題事業の解決に集中的に取り組み、スペシャリティ比率の着実な拡大やさらなるコスト改善、価格見直し等収益性の強化を図ることで、2019年度1,160億円の達成を目指します。株主価値向上に向けたROE向上と営業キャッシュ・フロー最大化の取り組み 株主価値の一層の向上を目指して、財務的観点では、ROE向上および営業キャッシュ・フロー最大化に重点的に取り組んでいきます。財務担当役員メッセージASV価値創造サイクルにより、株主価値を向上していきます。

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