味の素グループ ASV STORIES
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*1ブラジルレアル=28.63円(2018年6月末時点)● “AMIGA DA JUSTIÇA” (Company Friend of Justice) に、日本の企業グループとして初の選出● “The LEGAL 500”が選ぶブラジルの企業内法務部門のランキングでトップ100入り通じをVS4A造ス=た価値創トーリー■ 活動に対する評価 ブラジルには「訴訟の文化」が根付いており、毎年約2800万件の訴訟が提起され、係属中の訴訟は1億件にのぼります。そのため、司法従事者の数は他国に比べて多く、司法部門の政府予算は約800億ブラジルレアル(約2.3兆円)*と、GDPの1.3%にも及びます。こうした訴訟に関わる社会的なコストを削減し、教育や社会保障、安全保障などに振り向けることができれば、よりよい社会の構築につながります。ブラジル政府もこの問題を重く見ており、「訴訟の文化」から「和解の文化」への転換を目指すキャンペーンを展開しています。 ABRは、こうした国の動きに賛同し、新たな訴訟が発生することを防ぎ、既存の訴訟を減らすための取り組み「Project PRELI」を進めるとともに、従業員の意識改革を図っています。また、労働裁判所や労働組合とのパートナーシップも強化しています。 ABRでは「Project PRELI」を通じて、特に多かった労働訴訟の件数を減らすことができました。また、法務スタッフのレベルアップや、反腐敗・反汚職の社内浸透も進んでいます。「Project PRELI」はABRの法務部門にとって、スペシャリティを発揮する機会にもなっています。話し合いによる解決を模索していくという「和解の文化」を広く根付かせるためには、ABRの法務部門のみならず、すべての従業員が「和解の文化」を認識し、貢献することが欠かせません。これからも、革新的でシンプルで効果的、かつ実用的な解決策で、複雑な法律・ビジネスの問題を解決し、ブラジルおよびラテンアメリカで社会価値を効果的に創造していきたいと思います。ブラジル味の素社執行役員 法務部長ヒカルド・ササキ(左から4人目)(訴訟の防止と削減)13Prevention and Reduction of Litigationブラジル味の素社社会価値 ● 社内およびブラジル国内に「和解の文化」が浸透● 社会全体の司法コスト削減への貢献■ 担当者からのメッセージ従業員向けの教育プログラムで気づきを与える対立が発生した場合、司法当局による仲裁で解決を図る経済価値● 訴訟にかかる費用の削減・抑制創出価値ブラジル司法部門との関係強化契約書に訴訟によらない方法での解決について条項を追加法務チームのトレーニング裁判所との間でコミットメントを交わすPRELI新規の訴訟を回避し係属中の訴訟件数を低減する「PRELIプロジェクト」

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