ナムル、ナムル、ナムル
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ナムルの種類

それぞれ異なる香りと味を持つナムル。多彩なナムルの個性をご紹介しましょう。


ダレ(ひめにら)

ピリッとした味わいのダレは、食欲をアップさせてくれます。ねぎのような独特な香味があり、ビタミンも豊富なので生で食べるのがおすすめです。特に美肌や貧血防止、肝機能強化などの効果があるといわれています。コチュカル(唐辛子粉)を振りかけてしょうゆベースのタレであえるととてもおいしく、酢を加えればビタミンCの破壊を減らすことができます。ダレの辛味が強すぎるときは、酢水にしばらくつけておくとやわらぎます。


スク(よもぎ)

よもぎは鉄分やカルシウムを豊富に含んでいます。ビタミンAは同じ量のレバーより多く、ビタミンCはイチゴやみかんよりも多いのです。よもぎは昔から食用や薬用に広く利用されてきました。血液をサラサラにし、抗菌、解熱の働きがあります。すべての体質の人に合う食品といわれ、おかずやお餅、お茶などにするだけでなく、入浴剤にも使われます。


ドルナムル(ツルマンネングサ)

ドンナムルともいわれるツルマンネングサは、どこでもよく育つ山菜のひとつで、その葉を利用します。食欲をおぎない、血液を清め、殺菌、消炎作用にすぐれているので、急性気管支炎などの炎症を抑える働きがあります。苦味と歯ごたえがあり、生でも食べられます。


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スンバギ(ニガナ)

スンバギはその名のとおり、その苦味が食欲をそそります。薬用では「冷」の性質を持つ植物として、5〜10gずつ煎じて飲みます。心身を落ち着かせる効果があるといわれ、おかずにするときは根をきれいに洗ってからゆで、一晩水につけて苦味を除いて利用します。


ミナリ(せり)

春と秋に旬を迎えるミナリは、野生のドル・ミナリと畑で栽培されるムル・ミナリの2つに分けられます。香りが特徴のミナリは食欲をおぎなうだけでなく、高血圧や成人病の予防にも効果があるのだとか。体内の毒素を消すといわれ、二日酔いにはミナリのジュースがよいといわれています。


ドドク(つるにんじん)

山菜の代表的なもので、根を食用にします。肺や腎臓を強くさせ、成人病の予防にも効果があるといわれ、漢方では喫煙によるタンを抑えて肺機能を保護するのだそうです。皮をむいて生のままヤンニョム・ジャン(香味だれ)を塗って焼いたり、漬けものや薬用酒にもします。


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ゴトゥルペギ(イヌヤフシソウ)

シンナムルともいい、山や野原、畑の周辺に生えるたんぽぽの仲間です。農家で栽培されたものもあります。根から葉まで薬材としてすべて利用され、ほろ苦い風味を生かしてキムチにしたり、ナムルにして食べます。


ゴサリ(わらび)

褐色のゴサリはタンパク質や糖質、カルシウム、鉄分などの無機質を多く含んでいます。葉がまだ開かないうちに干しておき、ゆでてナムルにしたり、鍋の材料に使います。漢方では胃腸にある熱を抑え、利尿効果もあるそうです。生のゴサリはビタミンB1を壊すので必ずゆでてから利用します。


モウィ(ふき)

カルシウムを多く含み、ビタミンが豊富なアルカリ性食品です。栄養というよりは、香りを楽しむ素材のひとつ。柔らかくてみずみずしい味わいで、一般的によく利用されています。葉はナムルにすると食欲をそそり、茎は皮をむいてゆでたものを鍋などにします。


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トラジ(ききょうの根)

乳白色のトラジは、呼吸器疾患の薬としても使われます。トラジの苦味の素であるサポニンは、気管支の炎症を鎮めタンを抑える働きがあります。生のトラジは皮をむいて塩水でもみ洗いして苦味を取り、料理に使います。春と秋に採取したものを、そのままあえものにしたり、炒めてナムルにするのです。皮をむいて乾燥させたトラジは、水で戻してからナムルなどに利用します。


シグンチ(ほうれん草)

緑黄色野菜のほうれん草は、野菜の王と呼べるほどの豊富な栄養素を含んでいます。ほうれん草のビタミンAは、数多い野菜の中でもトップクラス。漢方では胃腸の熱を下げ、アルコールの分解をよくし、カサカサ肌につやを取り戻す効果があるといわれています。また便秘にも効果的だとか。サッとゆでてみそやコチュジャンであえたり、しょうゆ味のナムルにも利用します。


 

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