アミノ酸大百科

生活で役立つアミノ酸生活で役立つアミノ酸

スポーツとアミノ酸

スポーツシーンでのパフォーマンスやコンディショニングに役立つBCAAをはじめとするアミノ酸

スポーツとアミノ酸

POINT

  • 1運動時のカラダには特にアミノ酸の供給が必要
  • 2アミノ酸は約30分で吸収され、運動前~運動後のいつでも摂れる
  • 3アミノ酸はコンディショニングやパフォーマンス発揮に役立つ

スポーツシーンにおけるアミノ酸の必要性と有用性

カラダのたんぱく質は毎日入れ替わっているためアミノ酸の供給が必要

私たちのカラダや筋肉を作るたんぱく質。毎日、どんどん入れ替わっています。古いたんぱく質は壊されてアミノ酸になります。その多くの部分は、エネルギーとして再利用されずにカラダの外に排泄されてしまいます。 そのため、十分な量のたんぱく質を摂取して、アミノ酸として供給することが必要なのです。
一方、カラダは、アミノ酸の形では、保持しておくことができず、すぐにカラダの外に排泄されてしまいます。そのため、一度にドカ食いするのではなく、3食と補食などを使って、タイムリーにアミノ酸を供給することが必要なのです。

体のアミノ酸は毎日入れ替わっている!

アミノ酸は約30分で吸収される

運動するとたんぱく質の分解が進み、アミノ酸が失われてしまうため、アミノ酸の補給がより重要になります。
しかし、運動の前後に必要となるアミノ酸を、食べ物に含まれるたんぱく質から摂ろうとすると、消化・吸収に3~4時間程度かかってしまいます。
一方、アミノ酸を直接摂取すると、消化される必要がないため、約30分で吸収されます。そのため、運動の直前や運動中に摂るということも可能になります。

たんぱく質 ペプチド アミノ酸

必要な時に必要な分を摂ることができる

運動により必要になったり失われたりする特定のアミノ酸を、必要な時に必要な分だけ摂取できることもアミノ酸を活用するメリットの一つです。
例として、BCAA1gを摂りたい場合、ハンバーグなら約1/4個(40g)が必要で、摂取エネルギーは約90kcal。アミノ酸であれば、直接BCAA 1gのみを摂る事ができます。

アミノ酸は必要な分を必要な分だけ摂取できる

BCAA(分岐鎖アミノ酸)でパフォーマンスアップとコンディショニング

BCAAは筋肉のたんぱく質に含まれる必須アミノ酸の約4割を占める

バリン、ロイシン、イソロイシンという3種類の必須アミノ酸は、総称して分岐鎖アミノ酸(BCAA=Branched Chain Amino Acids)と呼ばれています。筋肉のたんぱく質に含まれる必須アミノ酸の約4割がこのBCAAです。

BCAAを補給してパフォーマンスアップ!

ハードなスポーツや長時間の運動を行うと、私たちのカラダは不足してしまうエネルギー源を補うために、筋肉のたんぱく質を分解してBCAAを消費し始めてしまいます。
つまり、筋肉が減り、損傷しやすくなってしまうわけです。
しかし、スポーツの開始前や運動している途中などにBCAAをタイミングよく補給すると、運動エネルギーとして利用され、筋肉の分解や損傷を抑えながら、より長くカラダを動かせることが期待できます。
マラソンのような持久系スポーツなどではタイムの向上、球技系スポーツなどではパフォーマンスアップが期待できるかもしれません。

スポーツ前にBCAAを補給して、筋肉の疲労を軽減

スポーツをしてカラダをハードに動かすと、エネルギー源確保のために筋肉のたんぱく質を分解してBCAAなどのアミノ酸を取り出し、カラダに供給するようになってしまいます。
前もってBCAAを補給しておけば、補給したBCAAがエネルギー源となるため、筋肉を分解してエネルギー源を作り出すことも抑えられ、その結果、中長期的には筋肉の損傷も軽くすることが期待できます。 さらに、運動している間の筋肉疲労の軽減にも役立ちます。

スポーツ後のBCAA補給で筋肉を早めに回復

スポーツの直後や就寝前などにもBCAAを補給すると、損傷した筋肉の回復を早め、筋肉痛などのダメージを軽減することが期待できると知られています。

スタミナを維持したい明日に疲れを残したくない

BCAAが多く含まれる食品

BCAAは主に、魚介類や肉類、大豆製品、乳製品などに多く含まれています。
特定の食材に偏らず、複数の食材をバランスよく摂り入れましょう。

スタミナを維持したい

筋肉の基礎代謝でエネルギーを消費する!BCAAで上手にメタボ対策

内臓脂肪型肥満が一つの因子であるメタボリックシンドロームの対策として注目されているのが、基礎代謝です。この代謝は、運動などの活動でなく、呼吸や体温などの生命維持と関係しています。基礎代謝量は、1日の消費エネルギー量の約70%を占めるものの、一般的に加齢とともに減り続けることがわかっています。この基礎代謝エネルギーの内、約20%が筋肉で消費されるため、筋肉量を増やせばこの代謝量も増加すると考えられます。また、筋肉量を増やそうと運動すると身体活動によるエネルギー消費量も増加しますので、結果として体脂肪率も低くなり、メタボリックシンドローム対策が期待できるかもしれません。BCAAを含む必須アミノ酸をタイミングよく摂取することで、筋肉の疲れや 筋肉痛の抑制なども期待できるようになり、快適に運動を続けることに役立ちます。

他にも!注目すべきアミノ酸ミックス

『ロイシン高配合必須アミノ酸ミックス』

必須アミノ酸の一つであるロイシンには、筋肉のたんぱく質を作るためのスイッチを入れる役割があります。そのロイシンを多く含む9種類の必須アミノ酸『ロイシン高配合必須アミノ酸ミックス』は、筋肉のたんぱく質を作る働きを強くします。また、運動によるダメージを軽くし、筋力の低下を抑え、回復を早めるなどスポーツ時の筋肉のコンディションを維持・向上するのに良い効果があることがわかっています。

『シスチン・グルタミンミックス』

運動中に生じるカラダ全体の炎症や疲れやすさ、実は、運動による体温の上昇や消化管の血流量の低下によるお腹のダメージからも起こります。そんなトラブルを防いでくれるのが『シスチン・グルタミンミックス』。運動によって発生するストレスからお腹を守ってくれます。
お腹のダメージを抑えることで、コンディションの低下による疲れを防ぐことが期待されます。

『シスチン』

カラダを動かすために必要となるエネルギーは、細胞の中にあるミトコンドリアで、糖質、脂質やたんぱく質(アミノ酸)から作られます。しかし、運動による「ストレス」が生じると、このミトコンドリアの働きが低下して、作り出されるエネルギーが減ってしまいます。
『シスチン』は、ストレスからミトコンドリアを守り、作り出すエネルギーを増やすため、運動中の疲労感が軽くなり、パフォーマンス発揮に役立つ可能性があるのです。

『アラニン・プロリン配合糖質ミックス』

糖質はスポーツ時のエネルギー源として大切な栄養素の一つ。食事から摂った糖質は、カラダの中で筋肉や肝臓にグリコーゲンとして蓄えられます。しかし、カラダに蓄えることができるグリコーゲンの量には限りがあり、長い時間、ハードな運動をすると、グリコーゲンを使い果たしてしまいます。
アミノ酸の『アラニン』と『プロリン』は、糖質からグリコーゲンを作る働きを高めます。糖質と組み合わせた、『アラニン・プロリン配合糖質ミックス』は、効果的な糖質の活用に役立ち、持久系スポーツのパフォーマンスをキープすることがわかっています。

『必須アミノ酸高配合ホエイプロテイン』

効果的なトレーニングには、たんぱく質を十分に摂り、しっかりと休養を取ることが大切です。
『必須アミノ酸高配合ホエイプロテイン』は、一般的なプロテインの有効量(約15~20g)に比べ、4分の1の約4gで効果が期待できます。トレーニングと組み合わせて摂ると、一般的なプロテインと同じように体重や筋量が増え、さらに、体脂肪の量が減るという効果があることがわかりました。

『関節・腱コンディショニング向け6種アミノ酸ミックス』

スポーツ時には、筋肉だけでなく関節や腱にも大きな負担がかかります。また、関節や腱に違和感がある状態でトレーニングを続けると、痛みを生じてそれ以上続けられなくなってしまう可能性があります。
そんなときに役に立つのが『関節・腱コンディショニング向け6種アミノ酸ミックス』です。関節の違和感や痛みを和らげること、腱の状態を改善することで、理想の動きのサポートに役立つことが期待されます。

スポーツ科学とアミノ酸

味の素グループのスポーツ科学研究の取り組み

スポーツ科学とアミノ酸
味の素グループでは、スポーツシーンにおけるアミノ酸の機能について、どのような効果をもたらすのか、どんなメカニズムで効果を表すのかなど、スポーツ科学の観点から研究に取り組んでいます。また、その成果は国内外の科学雑誌への論文掲載や学術会議での発表などによる公表も行っています。
味の素グループは科学的な根拠に基づき、スポーツに真剣に取り組む人を応援します。

「スポーツアミノ酸の日」 ~ もっと長く、快適に、運動を楽しむならアミノ酸 ~

スポーツ科学とアミノ酸
2022年から、 国民の祝日である「スポーツの日」(10月第2月曜日)の前日が「スポーツアミノ酸の日」として制定されました。

スポーツにおけるアミノ酸の機能について詳しく知りたい方

スポーツをする人に必要な「アミノ酸」。スポーツ時に「アミノ酸」が発揮する効果や、スポーツによって起こるさまざまなトラブルについて、科学的にしっかり理解するための情報サイト『アミノ酸スポーツ栄養科学ラボ』。
コンディショニングやパフォーマンス発揮とアミノ酸の関係を詳しく知りたい方はチェックしてみましょう!

アミノ酸スポーツゼミ